検討時の参考に!注文住宅の施工を依頼する業者選びのコツとは?

公開日:2021/11/15  最終更新日:2021/09/30

理想の家を建ててくれるのが注文住宅です。注文住宅を依頼する業者は大きくハウスメーカー、設計事務所、工務店の3種類。それぞれで特徴やメリット・デメリットがあるため、事前に違いを理解しておきましょう。今回は注文住宅の施工を依頼する、業者選びのコツを解説します。

ハウスメーカーのメリット・デメリット

ハウスメーカーに厳密な定義はありませんが、一般的には全国規模で展開している大規模の住宅会社のことを指します。まずはハウスメーカーのメリットとデメリットを見ていきましょう。

■ハウスメーカーのメリット

ハウスメーカーが持つ最も大きなメリットの一つが、高品質の住宅が期待できることです。

大手ハウスメーカーの多くはISO9001(世界共通の規格)を取得しているため、どこの店舗へ依頼しても全国共通で高品質の住宅建設が期待できます。

さらに会社によってはオリジナルの研究施設を持っており、他社との差別化を図るために、デザインや仕様などに力も入れていることでしょう。独自ブランドの住宅を看板にかかげ、他とは違った理想の住宅を提供しています。

最後のメリットがローン審査に通りやすいことです。耐震基準に優れている住宅が多く、特定のローン審査に通りやすい傾向があります。

■ハウスメーカーのデメリット

前述したようにハウスメーカーとは大規模の住宅会社を指すことが多く、社内で営業や設計、建築といった部門がわかれています。それぞれが連携を取って一つの住宅が完成しますが、社内連携が不充分だと、依頼主の要望が伝わりにくくなる可能性が出てくるでしょう。

また途中で担当者が部署異動などで変わってしまうと、ケースによってはこれまでの経緯が伝わっていない状況も考えられることです。

料金が高くなる傾向にあるのもデメリットです。広告費や開発費なども加わってくることから、他と比べて割高となることが多いでしょう。

設計事務所のメリット・デメリット

設計事務所はその名の通り、住宅建設に必要な図面を作るところ。設計事務所自体が施工することはありませんが、立派な住宅建設依頼先の一つです。

■設計事務所のメリット

設計事務所がゼロから依頼主の要望を取り入れて図面を作ってくれるので、自由にデザインや仕様を決められます。「コンクリート打ちっぱなしで、モダンな印象の家にしたい」「全面にガラス窓を設置して、開放感あふれる家にしたい」など、他にはない個性的な家を建てられるでしょう。

建築費用も比較的適正です。設計事務所が複数の工務店へ施工の見積もりを依頼し、極端に費用が高い工務店は除外してくるためです。また施工中は設計事務所が管理をしてくれるため、手抜き工事や勝手な工事内容変更などを予防できるメリットもあります。

■設計事務所のデメリット

要望を聞き取るところからスタートするため、必然的に住宅完成までの期間が長くなります。ケースによっては依頼から完成まで、1年以上かかるものもあるでしょう。

設計事務所が過去に建てた住宅と、同じような仕様・デザインであれば多少の期間短縮が期待できますが、それでもハウスメーカーや工務店と比べると長い期間が必要です。

また要望を叶えてくれる設計事務所を探すのは大変です。一口に設計事務所といっても、それぞれで得意分野は異なります。顧客の要望と得意分野が違った場合、必要以上に時間がかかったり、応用がきかなかったりするかもしれません。

工務店のメリット・デメリット

最後は工務店です。基本的には設計から施工まで、すべてのプロセスを1か所で行ってくれます。

■工務店のメリット

工務店のメリットはコストパフォーマンスに優れていることです。小規模な店舗が多く、広告費や人件費がかからないため、原価に近い金額で住宅を建てられます。

また柔軟性が高いこともメリットです。工務店の多くは地域に密着したサービスを提供しているため、要望に対して柔軟、かつスピーディに対応してくれるでしょう。施工後のリフォームや増築、ちょっとしたトラブルなどの相談も気軽にできます。

■工務店のデメリット

デザイン力や技術力は工務店によってムラがあるため、腕のよい工務店を探さなければいけません。新築住宅を専門的、または中心にあつかっている工務店を探すようにしましょう。

またハウスメーカーのようにモデルハウスを持っていないので、完成物件の見学ができない点もデメリットです。

注文住宅の施工を依頼する業者選びのコツとは?

業者を選ぶ際は、必ず複数の業者を比較検討しましょう。たとえば同じハウスメーカーであっても、会社によって金額や性能レベル、信頼性などは異なります。いくつかの業者を比較することで、各社のメリットとデメリットが浮かんでくるはずです。

またプロとしての意見を、しっかり述べてくれる業者を選ぶことも大切ですね。注文住宅は顧客の要望を実現できるのが魅力ですが、要望をすべて取り入れた住宅が本当に住みやすいとは限りません。経験豊富なプロの視点から、住みやすい住宅を提案してくれる業者は、本当に頼りになる存在といえるでしょう。

最後は打ち合わせを密にしてくれる業者です。時間をかけて話し合いの時間を設けてくれたり、わかりやすいような資料を準備してくれたりと、打ち合わせを大切にしてくれる業者が理想です。

 

ハウスメーカーと設計事務所、工務店はそれぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。ケースによって適した依頼先が違ってくるため、まずはどのような家を建てたいのかを明確にしてみましょう。注文住宅に求めるものがはっきりすれば、おのずと依頼先も見えてくるはずです。

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