後悔してからでは遅い!注文住宅でよくある失敗と防止策を学ぼう

公開日:2022/06/15  最終更新日:2022/05/30


人生のなかで、家づくりは結婚、出産などに次ぐ一大イベントだといわれています。だからこそ、絶対に後悔しない家づくりをしたいですよね。後悔しない家づくりをするためには、失敗例を知って注意点を学び、対策を練っておくことが大切です。この記事では、内装と外観についてそれぞれ失敗例を紹介し、その防止策について解説していきます。

注文住宅の内装に関する失敗例

注文住宅の内装に関する失敗例としては、次の4つがあげられます、

間取りが使いづらい

注文住宅の内装を決める際に、失敗しやすいのは間取りです、自分や家族のライフスタイルや、生活の動線を考えずにつくった間取りは使いづらいものです。たとえば、トイレとリビング/寝室との距離が離れていると、トイレに行きづらかったり、キッチンと玄関との距離が離れていると、食材をしまうのが大変だったりします。

また、洗濯機と洗濯物を干す場所の距離が離れていると、日々の家事が大変だったり、寝室/客間と玄関、洗濯機置き場などの生活音がする場所が近いと、音が気になって夜眠れなかったり、来客時に音が気になって、話しに集中できなかったりすることがあります。

収納が足りない/使いづらい

注文住宅の間取りの失敗例として、常に上位にくるのが収納です。収納スペースが足りない、収納の位置や形状が使いづらいといった失敗例が多いです。とくに、玄関周りやキッチン、浴室や洗面台の近く、服の収納スペースは足りなくなることが多いです。また、せっかく作った小屋裏や納戸、床下の収納スペースの場所が遠かったり、形状や大きさが不便で使いづらかったりして、デッドスペースになっている例も少なくありません。

冷暖房の効率が悪い

最近人気の開放感あふれるリビングは、エアコンが効きづらく、部屋がなかなか温まらなかったり、床が冷たいままになってしまったりします。寒さ対策として、床暖房を設置することも可能ですが、初期費用が掛かるだけでなく、毎月の光熱費もかさんでしまいます。

周りからの視線が気になって落ち着かない

大きな窓を設置した結果、隣り合う住宅と窓の位置が同じでリビングが丸見えになったり、通りからの視線が気になったりして落ち着かないというケースも少なくありません。その結果、せっかく大きな窓を設置したのに、カーテンが閉めっぱなしになっていることもあります。

注文住宅の外観に関する失敗例

次に外観に関する失敗例を見ていきましょう。外観に関する失敗例としては、次の3つが挙げられます。

周囲の家とのバランスが悪く、悪目立ちしてしまう

個性的な色遣いやデザインの家を目指した結果、周囲の家とはまったく異なる雰囲気の家になり、悪目立ちしてしまうことがあります。気にならない人はそれでも構いませんが、気になる人は居心地の悪さを感じてしまうことになります。

庇や軒がなく、雨や日差しを避けられない

最近は、デザイン性を重視した四角いキューブ型のデザインの家が人気で、庇(ひさし)や軒(のき)をつけない家も増えてきていますが、庇や軒がないと雨や日差しを避けられません。その結果、日差しが室内に直接差し込んで暑い/まぶしいと感じたり、玄関から入るときに雨や雪が入りこんで、玄関がびしょびしょになったりする可能性があります。

窓の配置を間違え、外観のバランスが悪くなる

窓の配置は、家の中の明るさを考える上で重要です。窓の大きさや位置を考えずに配置すると、外観のバランスが悪くなってしまいます。また、日本によく見られる「引き違い窓」という窓を横にスライドさせるタイプのものを使い過ぎると、外観が単調になりやすいです。

注文住宅の失敗を防ぐ対策

注文住宅の失敗を防ぐ対策としては、次の3つが挙げられます。

デザインに統一感を出す

注文住宅の失敗を防ぐためには、デザインに統一感を出すことが大切です。そのためには、色や形、大きさなどをある程度揃える必要があります。使う色は3色までに抑え、メインとなる壁の色の割合を70%、屋根や外壁の一部に使う色を25%、窓枠や玄関ドアなどのごく一部に使う色を5%までとすると、統一感のあるデザインになります。

色を決める際は、できるだけ大きなサンプルを見たり、太陽光に当てたときの色味を確認したりして、イメージとズレがないかを確認することが大切です。また、白やベージュを選ぶなら汚れを落としやすい素材にする、黒を選ぶなら熱や光に強い素材にするといった工夫も必要です。

動線、視線、音、日当たり、風通しに配慮する

1年を通して快適に過ごせる家にするためには、生活の動線や、家の中の生活音、道路側から聞こえる人の話し声や車両の騒音、日当たりや風通りに配慮して外観や内装を決めることが大切です。動線を決める際は、関連性の高い空間や部屋を近くに配置し、ほかの生活の動線と重複しないようにすることが大切です。

たとえば、寝室とトイレ、キッチンと玄関などが関連性の高い空間であるといえるでしょう。生活音や外から聞こえる騒音への対策としては、リラックスしたい空間や集中したい空間を、音の発生源から離れた位置に配置するのがおすすめです。

そのほかにも、設計上の工夫として、断熱材を活用して防音効果を持たせたり、床や天井を二重構造にして仕切りを設けたりするなどの対策を講じることもできます。また、日当たりや風通しが気になる場合は、外に庇や軒をつけて日光を遮ったり、風通りが良くなるように窓の位置や大きさ、数を調整したりするとよいでしょう。どうしても窓を増やすことが難しい場合は、換気扇を設置するだけでも空気の流れが良くなります。

収納に細心の注意を払う

注文住宅の失敗を防ぐためには、収納スペースの空きをたっぷり確保しておくことが大切です。とくに、玄関のシューズ置き場や衣服を収納するウォークインクローゼットは、ほかの収納スペースとは別に、入念に計画を練って検討しておきたい部分です。それ以外の収納スペースについては、収納したいものをイメージして「奥行」や「幅」「高さ」を決め、生活の動線を考えて、どの位置にあれば生活の利便性がよくなるのかを基準に考えていくとよいでしょう。

また、収納を考えるうえでは、将来のライフスタイルの変化をあらかじめ想定して、スペースを確保しておくことも大切です。とくに子どもを出産したり、将来的に二世帯住宅に移行するなどの計画がある人は、子ども用の収納スペースを広めに確保したり、車や自転車の台数が増えてもいいように、屋外のスペースを多めに確保したりするようにしましょう。

 

この記事では、注文住宅を作る際にやりがちな失敗とその防止策について、さまざまな視点から解説してきました。注文住宅を建てる際に抱える問題は人によってそれぞれで、予算や立地条件、土地の広さなどによっても変わってきます。困ったときや行きづまったときは、1人で解決しようとせず、経験豊富な建築メーカーの設計士やコーディネーターの力を借りながらひとつずつ解決していきましょう。

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