注文住宅で起こりがちなトラブル事例とは?防止策を考えよう!

公開日:2021/12/15  最終更新日:2021/09/30

注文住宅は高い買い物です。できればトラブルなく家を建てたいものですよね。注文住宅の購入時によくあるトラブルをあらかじめ知っておくことで、トラブルに遭うリスクを減らすことができます。ここでは注文住宅で起こりがちなトラブル事例と防止策、トラブルに遭ってしまった際の対応方法をご紹介します。

注文住宅で起こりがちなトラブル事例

注文住宅でよくあるトラブルとして最初に紹介するのは「引き渡しの遅れ」です。最初に取り交わす契約書には着工日と引き渡し日が記載されているため、本来であればその期日通りに作業を終了しなければなりません。

一般的に工期の平均は4か月程度ですが、建築資材が手に入らない、雨が続いて作業ができないなどの事態も起こり得ます。すると工程がずれこんだことで予定していた職人の都合がつかなくなった、といった理由で工期に遅延が発生し、引き渡しが遅れることがあります。

次に「図面と仕上がりが違う」ケースです。家づくりには、営業担当、設計担当、現場監督、大工、瓦屋、左官屋、水道屋、電気屋、クロス屋など多くの人が関わります。

途中で修正を依頼した箇所や打ち合わせで口頭指示した箇所などが現場にきちんと伝わらず、打ち合わせと違う仕上がりになることがあります。

また、素人には図面だけでは完成イメージがしづらいものです。「プロに任せれば大丈夫だろう」と施工業者任せにしてしまうことで、完成した家がイメージと違ってしまうことがあります。

引き渡し後に施工ミスや設備の不具合が見つかれることもあります。たとえばドアや床に傷がついていた、壁紙に剥がれている箇所や汚れている箇所があった、窓や玄関の取り付けに不良があった、設備がきちんと作動しないなどです。

注文住宅のトラブルの防止策を考えよう!

引き渡しの遅れは、天候や天災などが原因で、どうしても起こってしまう場合があります。多少の遅延であれば施工業者と施主が話し合って引き渡し日の遅延に合意することが多いです。

その場合、施工業者が違約金を支払うケースもあります。違約金を支払うかどうかは遅延の程度や仮住まいに住んでいるか(遅延によって経済的損失を被るか)によっても異なります。

遅延時の違約金についても契約書に取り決めが記載されることが一般的なので、あらかじめ確認しておきましょう。

工期が遅延した際、引き渡しに間に合わせるよう施工業者にプレッシャーを与えると突貫工事が行われ、家の品質が低下する原因になります。多少の遅延であれば、新たな引き渡し日を設定してきちんと施工してもらったほうが結果的によいということも覚えておきましょう。

図面と仕上がりの差異はこまめに現場をチェックすることで、早めに見つけて直してもらうことができます。自分が建てる家を一番理解しているのは自分だと思って、工事が予定通りに行われているかきちんと自分で確認することをおすすめします。

完成イメージを施工業者とすり合わせるためには、イメージに近い写真を見せるのもいいでしょう。業者によってはCGでシミュレーションしてくれたり、模型で立体的に見せてくれたりします。

自分でシミュレーションのできるアプリケーションやソフトを使うのもおすすめです。なるべく立体で完成イメージを確認しておきましょう。

施工不備は引き渡し前の施主検査で発見できます。インターネットで「施主検査チェックリスト」と検索すれば、施主検査で使えるチェックリストや持ち物リストをダウンロードすることもできます。

自分だけのチェックで心配な場合は、費用はかかりますがホームインスペクションなどのサービスを利用してもいいでしょう。

万が一、注文住宅のトラブルの被害に遭ってしまったら?

注文住宅のトラブル被害に遭ってしまった場合、施工不良など住宅の不具合に関するトラブルであれば「住宅瑕疵担保責任保険」を確認しましょう。

住宅瑕疵担保責任保険は法律で義務付けられた保険で、施工業者は引き渡しから10年間、雨漏りや構造部分に問題が発生した場合無償で修復する義務があります。住宅瑕疵担保責任保険の対象となる不具合であれば、保険を使って解決できます。

保険で解決できない場合は、トラブルの相談窓口に問い合わせて対応方法を教えてもらうことができます。代表的な相談窓口に「国民生活センター」があります。「188」に電話をすれば近くの最寄りの消費生活相談窓口を教えてもらえます。

法律が絡むトラブルの場合は「法テラス」がおすすめです。電話の通話料のみで相談できます。トラブルの際は自分だけで抱え込まず、身近な人にも相談して冷静に対応していきましょう。

 

注文住宅を建てる際は「なんらかのトラブルがおこるもの」と思って臨んだほうが、トラブル対応をする心の準備もできます。契約前にトラブル時にきちんと対応してもらえる保証制度があるか、問題発生時の対応がどうなっているか契約書の確認もしっかり行うことが大事です。

トラブル発生時には担当営業とのコミュニケーションも重要になってきます。注文住宅の施工はしっかり吟味して選んだ信頼できる施工業者を依頼してください。

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