意外と難航しがち!注文住宅の内装を決めるまでの流れを確認しよう
内装デザインを考えるのは、ほとんどの方にとって初めての体験です。そのため「どこから手を付けたらよいか分からない」という状況に陥りがちです。この記事ではそんな方に向けて、内装を決める際のポイントや手順、注意点について解説します。ぜひ、注文住宅の内装を決める際の参考にしてください。
注文住宅の内装決めは意外と難しい!
注文住宅の内装を決めるのは意外と難しい作業です。理想の内装を実現するためにも、あらかじめ難しいポイントを頭に入れて、対策を練っておきましょう。
デザインが多くて選べない
注文住宅の内装は、デザインが多くて選ぶのが大変です。インターネットでさまざまな情報が手に入る昨今、住宅デザインの選択肢も多様化しています。そんな中から、好みの内装の色味や素材を決めていく作業は、楽しくもあり大変でもあります。
内装と家具・家電の合わせ方が難しい
内装と家具や家電との合わせ方も難しいです。せっかく壁紙や床材をこだわって選んでも、その色味や素材との相性が悪い家具や家電を置いてしまうと、チグハグとした印象の家になってしまいます。
内装と間取りのバランスを取るのが難しい
内装と間取りのバランスを取るのも難しいです。内装は間取りとは無関係には決められません。家族のプライバシーをどう確保するか、空間をどう演出するか、日光をどう取り入れるか、生活の動線をどうしたいのかによって、内装の決め方も変わってきます。
家族で意見が分かれる
マイホームづくりでは、家族で意見が分かれることもしばしばあります。マイホームづくりは家族みんなが主役ではありますが、みんなが好き勝手にデザインを決めてしまうと、統一感のないチグハグとした印象の家になってしまいます。
注文住宅の内装デザインの主な種類
ここでは代表的な4つのデザインについて解説します。設計士やデザイナーと打ち合わせをする際に希望するデザインのイメージを説明できるように、おおまかな分類とそれぞれの特徴を押さえておきましょう。
モダン系デザイン
モダン系デザインは、装飾を抑えたシンプルで、都会的な雰囲気が魅力のデザインです。直線を中心としたデザインと、モノトーンな素材を使用した質感が特徴です。種類としては、ガラスや金属などの無機質な素材を使った「シンプルモダン」や、木をふんだんに取り入れた「北欧モダン」、現代的なデザインの中に日本の伝統的な和の要素を取り入れた「和モダン」などが人気です。直線的なデザインや、落ち着いた色味のインテリアと相性がよいです。
海外系デザイン
海外系デザインは、海外の住宅デザインの要素を多く採り入れているデザインです。海外ならではの建築技法を使って建てたり、輸入産のタイルや木材などを使ったりして、その国や地域ならではの雰囲気を演出してくれます。
ナチュラル系デザイン
ナチュラル系デザインは、シンプルな内装に自然素材を取り入れたスタイルが特徴のデザインです。木の質感を活かして、ぬくもりが感じられる空間を演出してくれます。コーディネート次第で雰囲気ががらりと変わるので、北欧風やカントリー風など、好みのデザインを部分的に取り入れて、バリエーションを楽しんでみるのもおすすめです。
シック系デザイン
シック系デザインは。モノトーンのカラーを基調とした上品で洗練されたスタイルが特徴のデザインです。無垢材やラタンなどのナチュラル感のある素材のインテリアと合わせると、温かみのあるセンスのよいデザインになりやすいです。
注文住宅の内装を決めるまでの流れ
ここからは、内装デザインを決める際の手順について解説します。
■手順1
お気に入りのデザインを集めて、おおまかな方向性を固める
内装デザインを決める際は、はじめにお気に入りのデザインに関する情報を集めて、おおまかな方向性を固めておくとよいです。アルバムやスクラップブックを作っておくと、後ほど住宅メーカーの担当者に内装のイメージを伝える際に役に立ちます。住宅展示場やモデルハウスを活用して、実物を見ながら具体的なイメージを膨らませていくのもおすすめです。
■手順2
家族で意見をまとめ、設計士に相談する
デザインの好みが分かってきたら、家族で話し合って家づくりのコンセプトを固めていきましょう。最初に作ったアルバムやスクラップブックと、これらの希望条件をもとに、設計士に相談して、どのような内装にすればよいか案を出してもらいましょう。複数案のメリット・デメリットをそれぞれ洗い出し、設計士にフィードバックしながら案を練り上げていくと、次第に理想の内装のイメージに近づいていきます。
■手順3
外観を決める
内装のイメージが固まったら、実際に「外観→内装」の順で各部分の詳細を決めていきます。この段階では、内装デザインの方向性と外観との間にずれが出ないように、テイストや質感、色味を統一することが大切です。
■手順4
床・壁を決める
内装を選ぶ段階に入ったら、目に入る面積の大きい床と壁面から決めていきます。内装デザインの種類に応じて、色味や素材を選んでいきましょう。住宅会社に素材のサンプルをもらったり、施工例を見せてもらったりしながら、イメージとのずれが生じないように確認をしておきましょう。
■手順5
窓枠・ドア・カーテンを決める
床と壁面が決まったら、窓枠やドア、カーテンなどを決めていきます。窓枠やドアは、住宅全体に共通するものを使用するのが無難です。部屋の雰囲気にあわせて、色味や生地を選び、窓枠サイズに合わせてオーダーしましょう。オーダーメイドの窓枠を使う場合は、市販のカーテンではサイズがぴったりと合わないこともあるので、窓枠とセットでオーダーするのがおすすめです。
■手順6
設備を決める
次に、キッチンやユニットバス、洗面、トイレなどの設備を決めていきます。設備を選ぶ際は、住宅メーカーが提携している業者のものの中から選ぶのが一般的です、業者にはそれぞれ売りがあるので、使いたい機能やデザイン、色味のものを選ぶとよいです。水回りは毎日使うものなので、少々値段が張ったとしても、自分が使いやすいものを選ぶようにしましょう。
■手順7
照明を決める
手順6までで、形作ってきた部屋のイメージや日の入り具合などを加味して、それにあった照明を選んでいきます。部屋の大きさに対する適切な照明量は、素人ではなかなか分かりづらいものなので、設計士と相談しながら決めていきましょう。
■手順8
家具や家電を決める
最後に、家具や家電を決めていきます。引っ越しにあわせて、新しく家具や家電を購入する場合は、家全体のデザイン、特に床や壁の色味や質感にあったものを選ぶようにしましょう。
注文住宅の内装を決める際はココに注意!
注文住宅の内装を決める際は、全体のバランスに注意を払うことが大切です。おしゃれな内装を目指していると、アクセントとして個性的な色味や素材、形のものを多く取り入れたくなるものです。しかし、アクセントを入れすぎると、デザイン全体のバランスが崩れ、ごちゃごちゃとした印象の家になってしまいます。
無難なデザインはつまらないと思われがちですが、価値観やライフスタイルは長く住む間に変わっていくものなので、無難であることも大切です。最初から完成品を作ろうとするのではなく、無難なデザインをベースにして、生活するなかで、少しずつ自分流に家を作り上げていくという発想を持つと、失敗も少なくなります。
内装デザインを決めるのは難しいと思われがちですが、この記事で紹介した手順を一つひとつ踏まえて準備を進めていくと、着実に前に歩みを進めることができます。ぜひ複数の住宅メーカーを見比べながら、希望する内装デザインを尊重し、実現に力を貸してくれる最適な業者を見つけてください。